米国クリーニング業界の年次を追って~Part2 | 宮商

米国クリーニング業界の年次を追って~Part2

前回の続きです。1973年から1975年まで…。

  • 1973年 1972〜1973年に全米で約6,000店の業者が転廃業したといわれる。
  • 反面、オールサービスセンター方式の増加等お客の取戻し策が功を奏し功勢に転ずる。
  • 10月にオイルショック、起ち上がりを遅らせる。
  • 1974年 オイルショック後、諸資材、人件費の上昇に反し、不況による売り上げ減少、正味利益の低下等続くが、Wニットが消費者より一部の問題で不評なのと、クリーニングした方が良いとの考え方の台頭、天然繊維が見直されてきた。
  • 同業者の転廃業という(ライバルの減少)尊い犠牲等社会的要因に、業者の絶え間ない高品質と新しいサービスの提供等が相俟って、業績は徐々ながら回復してきている。
  • 1975年 本年のアメリカの業界については、多くの人が長い間にわたる低迷は脱したという。1967年(昭和42年)をピークとして、約7年間我々は耐えに耐えたという。

以下、業界に関係ある数人による1975年の業界予測を要約してみます。

  • 〈経営コンサルタント ラリー・セン氏〉
  • 最低賃金、ポリエステルWニット、減少する集荷量、インフレと不景気、公害問題等、避けることはできない、苦しまぎれの経営から一貫した高収益を計るために、多様化を呼びかける。そして、生き残るために必要な事柄は、5年前も、現在も、10年先も同じことが必要だという。
  • 〈IFI(国際繊維保全協会)の副会長〉
  • 概して業界は横ばい状態にになり、業界にとどまった人たちは、2〜3年後には、利益を計上できるところに戻ったような気がする。
  • 1975年は何をなすべきかの問いに対して、本年は工場の仕事量を増やすために、販売に努力を向け、次に利益を上げるために生産努力を上げることである。
  • 今までは如何に安く生産できるかに重点を置いたが、販売なしでは工場をつくる意味がない。
  • インフレは恐ろしいが、長い間インフレと生きてきた、インフレと戦うために進歩的な経営者は悪い方法を正した。そして結果は、非常に良い商売であるということが解った。
  • 〈NCA 会長〉
  • 過去5年間確かに成長の年ではなかった。1975年に生き残るためには、あなたの工場をきれいに整えよ。あなたの品質及びサービスを向上せよ、あなたの商売を宣伝し、促進せよ。あなたの商売を多様化せよ。(ドレイバリー、絨毯、レザー製品等)
  • 〈NALCC(全米コインオペレーション関係評議会)会長〉
  • コインショップ業の集荷量は、サービスの良い店では1974年も上昇した。しかし一層コストは上昇し、多くは値上げした。
  • 我々協会が今、直面する最大の問題は、燃料の継続的不足である。新店舗に利用できる燃料許可の削減である。一方では同業者がそう増加しないので有利ではあるが。
  • 1975年は多目的店舗所有への絶対的傾向があり、管理の行き届いた店では年間約5%の売り上げ増加が望めるだろう。
  • 〈CFI(カリフォルニア州クリーニング協会)役員〉
  • 1975年のカリフォルニア州では、ドライクリーニングの量的増加は5〜10%と思われる。価格は一般的に言われる8〜10%程度のインフレに近いものになると思う。1974年に比較して量と価格のアップからして20%増になると思われる。
  • 理由
  • ①国中での節約ムードは、手持ちの衣服をもっと長持ちさせようとする。これを我々の販売促進のテーマにしなければならない。
  • ②カリフォルニア州の人口はゆっくりではあるが、増加している。この州は不況でも、月間10億ドル(3,000億円)増えている。
  • ③家庭洗濯できるというアピールはしなくなりつつある。
  • ④水洗可能の衣服をドライすれば長持ちし、ポリエステルの場合3倍も長持ちすることが解った。これも業界での販売促進のテーマである。
  • ⑤最も重要なことは、カリフォルニア州協会(CFI)で、テレビキャンペーンを行っている。一千万人もの人が毎週この宣伝を見る。業界促進キャンペーンでは、最大のものであり、協会は、第2回目の13週間宣伝のための署名をしつつある。

我々は何をすべきか

1975年には3つの事を実行する。

  1. 仕事の質を向上せよ。
  2. 売り上げの5%を販売促進のために計上し使用せよ。
  3. 値段は、生活コストの上昇またはインフレに連結して決めるべきだ。
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